無口な彼女
そして、事件の日。
______バアンッッ
「っ」
「!?」
「何の音だ?」
いきなり、倉庫中に響き渡る、銃声のような音。
私は、身構えた。
「おかしい。あいつらもこねえ。」
「俺、見てくる。」
そういって、入り口に向かって歩いていくのは、
慎太郎。
当時は、17だった。
「…、」
…ん?
何か、違う。
何か、臭いが、違う。
「…っ」
何か危ない!
「っ慎太郎!」
滅多に大声を出さなかったけど、
自然と出てしまった。