無口な彼女



「澪。」



私は、唐突に言った。



「んー?何?」



「私、中学の時、綺鈴って族に入ってたんだ。」



____________



「…え、?」


固まる、澪。



流石に、驚いたのかな。



「…あの、もしかしてだけど。」



恐る恐る聞いてくる澪。



「ヒヨリって、神宮陽由…?」



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神宮…



それは、親父の名字。



神宮組だ。



「なんで、知ってんの。」



そう聞くと、澪は、頭をかきながら



「アタシ、実は元レディースだったんだ。」



レディース?



澪が?



「ぽい。」



「嘘ーアハハっ…、じゃなくて!」



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