XXnoKids
はじめて宇宙旅行してきたかのような勢いで3人しかいない店内で演説をする関口。

韓国ラッパーのような若作り失敗という感じのおじさんが、おもしろそうに見物をする。

怪訝な顔でヒソヒソと話す婦人達。よくよく見ると緑のキャミソールの方はアリっちゃーアリ、か。


最高に気持ちがよい顔をしているぞ関口。

オレの体は戦闘体勢の準備が整ったかのように血が沸き、戦慄が駆け抜けた。


そこに、前傾姿勢で凄い急いでスッとんできたバイトの男の人が必死に

「お客様 困ります お客様」

と、ズボンの裾をつかんだと思ったら、すごいチカラで引きずり降ろし、馬乗りになって関口を抑え付けて、でも、関口はキャーキャーいいながら自分でズボンとパンツをいっぺんに降ろして、

・・・俺と目があって、

そのほんのわずかなアイコンタクト。

ギョロリとした魚のような目に震えた。

馬乗りになった体勢のまま店員は、なんとかして放り出された白い毛だらけのお尻をしまおうと店員は後ろ手でズボンをつかんだ。いやんいやんと身をよじる関口。

「らめぇー」

おれはそれをもっとも安全な入り口と店内を結ぶ連結スペースからガラス越しに見てて、


と・・・この話を誰に話してもいまいちウケなくて、

ああ、

関口のことしらねぇもんなー コイツらとか。。。

あれ?何で今こんな事を思い出してるのだろうか?


それは、なんとなくわかっていた。

おちつかなかった。


とにかく

おちつかない。
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