XXnoKids
マルボロライト
マルボロライトの箱から一本ゆっくり引き抜いて、コンコンとテーブルの上にフィルター部分を落とした。
持ち上げては落とした。
コンコン。
コンコン。
ギッチリ草が詰まりにつまりきった皮あまりのタバコ。
その先端部分を指でつまんで軽くクルリとねじってから、そのパンパンに身が詰まったタバコ。
その横っ面を鼻の下にくるように当て、ゆっくり横滑りをさせながら草の臭いをかいだ。
毒を連想する危険な香り。
今からタバコを吸いますというこの意識だけで、味なんてものはずいぶんと変わる。気持ちの準備。セッティング。
あれ? これ、誰がやってたやつだっけ・・・
大きく、細く息を吸い込んでから、
「これ、誰が言ってたヤツだっけ・・・」
と、薄暗い間接照明の広い部屋で、か細いかすれ声でつぶやきながら火をつけた。
なんちゃってデュポンから「キーーン!」と偽物の音が、広い部屋中に広がっていく。
映画だったかな・・・
竹内かな?
ライターから出る炎は静かに揺らめく。
顔
顔
顔、顔、風景、
映画、映画のタイトル、映画のタイトル、顔、店、CM・・・
店
あっ。
あの人か。
あの人ねぇ・・・
そういえばそういうこと言ってたな。
あの人か・・・
阿呆みたいな顔をしてなるほどと天井を見上げた。
タバコの薄い紫色の煙がゆらゆら高い天井めがけてのぼってゆき
天井に当たる前には、なくなるんだなぁと眺めていた。
のぼっていく 煙が
とけて
消えていく・・・
持ち上げては落とした。
コンコン。
コンコン。
ギッチリ草が詰まりにつまりきった皮あまりのタバコ。
その先端部分を指でつまんで軽くクルリとねじってから、そのパンパンに身が詰まったタバコ。
その横っ面を鼻の下にくるように当て、ゆっくり横滑りをさせながら草の臭いをかいだ。
毒を連想する危険な香り。
今からタバコを吸いますというこの意識だけで、味なんてものはずいぶんと変わる。気持ちの準備。セッティング。
あれ? これ、誰がやってたやつだっけ・・・
大きく、細く息を吸い込んでから、
「これ、誰が言ってたヤツだっけ・・・」
と、薄暗い間接照明の広い部屋で、か細いかすれ声でつぶやきながら火をつけた。
なんちゃってデュポンから「キーーン!」と偽物の音が、広い部屋中に広がっていく。
映画だったかな・・・
竹内かな?
ライターから出る炎は静かに揺らめく。
顔
顔
顔、顔、風景、
映画、映画のタイトル、映画のタイトル、顔、店、CM・・・
店
あっ。
あの人か。
あの人ねぇ・・・
そういえばそういうこと言ってたな。
あの人か・・・
阿呆みたいな顔をしてなるほどと天井を見上げた。
タバコの薄い紫色の煙がゆらゆら高い天井めがけてのぼってゆき
天井に当たる前には、なくなるんだなぁと眺めていた。
のぼっていく 煙が
とけて
消えていく・・・