ふたりのガールフレンド
「なに?」
「いや、相変わらずたくましい体してるなあと思ってね」
「ミズキは薄っぺら過ぎるんだけどね」
ミズキが自分の体つきを気にしているのを知った上で笑うと、無言で枕を投げつけてきた。
「何するのよ!」
「俺は頭脳で勝負してるからさ。脳まで筋肉なレイちゃんとは違うんだよ」
「なんだと」
「ほらすぐ手が出る。ほんと、優那とは真逆の性格してるよね。
よく友だちになれたと思うよ」
「その友だちもあんたのせいで失われつつあるんだけど、自覚ある?」
「いたっ!」
とりあえず、一発殴っておいた。泣き真似を始めたミズキが毛布にくるまったのをいいことに、私はいそいそとブラウスを脱いだ。
……こういうことをしているから、優那も勘違いしてしまうのかもしれない。
ふとそんなことを思ったけど、いまさら私とミズキがどうこうなるなんて想像すらできなかった。
「今日さ、」
「うん?」