最初で最期の片想い



病室についてから
奈菜はずーっと小笠原の手を握っていた

俺と遊羅は起きるのを待っていた


トントン

「はい?」


「入るわね」

小笠原のお母さん

「はい」

全部奈菜が受け答えしていた


ん?お母さんの目が赤かった
泣いたんだ


「萌...」


お父さんはやっぱり強いな、泣きそうだけど我慢してお母さんの背中をさすっていた


小笠原の泣くのを我慢するのはお父さんの血か
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