一応お嬢様ですが?
「で、ぶっちゃけ誰なの!?」

桃杏に詰め寄って聞く、

「そんな簡単に教える訳ないじゃない…。でもまあ、いつかは言うわ、そのときまで待って。」

あまりにも悲しそうな声を出した桃杏にびっくりしながらも、

「わかった。今は強いて聞かない。でも、言える時がきたら必ず言ってよ!」

そう言うとあからさまにホッと溜め息を付く桃杏を見て、

「当たり前じゃないか。私達は“親友”なんだから。」

私は満面の笑みで笑った。

「ちなみに私は全然好きな人ができないんですが…。」

切実な悩みを打ち明けると、

「ちなみにの話で残念なこと言わないでよよ。でも、好きな人はいつか自然にできるわよ。」

そういうものかと考えながら、
私は、この先出会えるであろう…好きな人を思い浮かべていた。
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