俺の腐的な日常
「…。」
「…。」
♪~♪♪~♪~♪~
「ん、やべ、輝から電話っ。
はーい、もしもし?
あー、続きやっといてよ。
景品もあげる。頑張ってね♪
うわ、あっちぃーっ。」
「『えー?!!!』」
電話口と目の前のひとだかりの声が
二重に聞こえて、
輝は思わず顔をしかめ、
スマホを耳から離した。
すると、ひとだかりから
驚きの声が上がり、人が散っていく。
ひとだかりが、いなくなったかと思えば
バスケのゲームをしているのは
小さな男の子。
その隣は母親と思わしき人。
男の子がボールを一生懸命投げているが
ゴールには全く届いていない。
つまり先ほどまでゲームをしていたのは
別の人物であることが容易に分かる。
「『おーい、輝?』」
こちらに向かって来る男の声と電話口声がダブる。
「この距離で電話する必要あるのか?」
瑞樹は冷静につっこみ。
「『確かにww
てか輝、タオル持ってない?』
―――ブチッ
汗やばいんだけどww」