【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
…………が、しかし。
それは俺のサインと共に、近くにいた泰ちゃんがスティール。
それを行雲先輩がキャッチ。直ぐに有ちん先輩へ回し、相手がディフェンスに追い付く前に、秀吉キャプテンにパス。
「チェックメイト、だ」
秀吉キャプテンが放った3ポイントショットと、俺が放った言葉が同時に重なり、まるで吸い込まれるかのように、ボールがゴールに入っていく。
スパッ…………トントントントン。
それは、ゴールが通る音のみを残し、フロアをバウンドした。
ピッピィィィ!!
試合終了のブザーが体育館に鳴り響いた頃には、まだ余裕のある水高メンバーと、いつの間にか体力を削がれてた、菊池のメンツ。
「やられた…(前半体力温存しとった筈が、12番のパスワークと、5番の底無しのスタミナに、こっちが体力削がれとったとは)」
水高86-82菊地
俺が5対5のバスケを始めて、初試合、初白星の試合となった。