【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
な、の、に!!
なのになのになのにィィ!
「あー!なんで俺達、今日試合出れんとよ!」
ピカ先輩が俺の気持ちを代弁するように、ベンチに座りながら足をばたつかせた。
試合は2回戦。俺達シード校も試合に参戦し始めたのだが、俺、ピカ先輩、行雲先輩、泰ちゃんの四人はベンチにいた。
「しょんなかですよ、曜先輩。俺達はまだ温存。最初から戦力ば見せたらいかんて、箱田先生も言っとったでしょ?」
「俺は去年も一昨年も出とったけん温存必要ナッシングーやし!」
「それ言うなら俺やってウィンターカップは出とったし、隠す必要ないやん!」
ピカ先輩のブー垂れに、行雲先輩も入ってきて泰ちゃんはお手上げ。
俺も気合い充分なのに出れなくてジレンマ。苛々苛々………。
毎年のことらしいが、ベスト8までは殆んど二軍中心で試合をやっているんだとか。
二軍だけだとコート上の統率が取れないから、有ちん先輩をガードに、シューターは秀吉キャプテンそのままに、試合は執り行われている。