【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
ホントに小さいスモールフォワード
水前寺高校、4月半ばの練習模様。
「小鳥遊!へばるな!」
「ちょっ!秀吉キャプテン!俺元帰宅部!マジ勘弁!」
基礎体力付けの為に、本日、シャトルランを行っております。
ヘアバンドキャプテン…改め、冷泉秀吉(れいぜん ひでよし)キャプテンは、本日も絶好調にスパルタであります。
「まだ減らず口が利けるか。小鳥遊?」
「すみませんギブギブギブ!」
お得意のシメ技炸裂の秀吉キャプテンは、俺を全力でシメにかかる。
「まあまあ冷泉。そこまで。小鳥遊だけやなくて、皆疲れとるし、ちょっと休憩を挟も」
眼鏡先輩、改め、十六夜有馬(いざよい ありま)先輩は副キャプテンで、秀吉キャプテンの厳しさを和らげる、所謂仏ポジション。
「まあ、有ちん先輩が一番平気そうだけど?」
「そう?俺、シャトルランだけは校内一番やけんかもねー」
秀でたバスケの才能のない有ちん先輩は、体力だけは磨いてきたのだ。