【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
満月の2on2
小鳥遊家玄関前にて。
「わーお!おっきなお家だね!」
「元々じいさんの家で、遺産相続で親父のもんになったんすよ。親父と俺の二人暮らしには、部屋が余って大変です」
少し古びた和風の無駄にデカイ一軒家。これが俺の家。
親父はまだ帰ってないらしく、二人を二階の客間にあげて、お茶を出す。
「もしもし…あ、今日部活の後輩ん家に泊まるから………はぁ!?いいよ挨拶げな恥ずかしかこと!…はいはい」
行雲先輩はお母さんだろうか、外泊許可の電話をしている。口が悪いのに、妙に品がいいんだから、不思議だ。
「御劔先輩は電話いいの?」
「うん!さっきメールしたらオッケーって!っていうか椿ちゃん、苗字呼び止めてよー!」
そう言って無邪気に笑う先輩は、なんか、やっぱり小動物みたいで可愛い。