あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
その日は、お風呂も入らずご飯も食べずに、そのまま深い眠りについた。
制服は着替えたけど……
お母さんが起こしに来たみたいだけど、起きなかったみたい。
死んだように寝てたって。
次の日に早く目が覚めて、朝風呂をした。
お風呂から上がると、弟の雅音が、朝ごはんを食べていた。
「お姉ちゃん!!」
雅音は椅子から立ち上がり、わたしに抱き着いた。
「雅音…おはよう。
ごめんね?もう、大丈夫だよ」
昨日も結局、雅音に会わず無事なことを告げてなかったから……
わたしは、雅音の頭を撫でながら言った。
「ほんとに?大丈夫?」
下から見上げるキレイな瞳が…心を揺さぶる。
本当のことを言いそうになる。
体調が……まだ……
昨日より……ダルさがある。
だけど…わたしは、また心を隠す。
「ほんとだよ。ありがとう」
ごめん、ね?雅音……