あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
あれ……?
今、中庭に………
視界の端に何かが見えて、気になってその方向に顔を向けた。
あっ……あれ…は………
わたしは、思わず足を止めた。
「あっ…アルト…さまぁ……」
お姫様の声がわたしの耳まで届いた。
「んっ……」
わたしは、訳もわからず…一目散にその場から立ち去った。
何で…?
やっぱり…彼は……
わたしだけじゃないんだ……
わたしの瞳に映ったものは……
彼が…お姫様の首筋に顔を埋めていたのと……
二人が…キス……していた場面…。
まるで映画のワンシーンのように二人は……キス……を、していた。
それを見せられたわたしは……