あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
「何があったの…?」
とりあえず、中庭に移動した綾香とわたし。
ファミレスとか、マックとかでも良かったんだけど……わたしが泣き止むことが出来なくて、人前には出れず、学校の人が少ないところにきた。
中庭には、お昼は多いけど朝や帰る時間帯は人がこない。
だから、ここになったんだけど……
よりによって…ここか……
ここで……二人が……
朝の出来事を思い出して、また、瞳に涙を浮かべた。
こんなに…泣くほど……わたしは……
中庭に設置してあるベンチに二人で座り、綾香は、横から背中を擦ってくれる。
「楽々…もしかして……好きな人出来た?」
綾香は、わたしが泣いているのか何となくわかったみたいだ。