あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
「なんだ……?
お主…俺を誘っているのか?」
男はクスリと鼻で笑い、楽々を見下したようにみた。
わたしは、かぁ……っと頬が熱くなるのがわかった。
見下されたのにも関わらず、男があまりにも綺麗でみとれてしまったから………
それも理由の1つだが………本当は、本心を言い当てられたから………今の快感を、もっとしてほしかったからだ。
それを当てられ恥ずかしくなったのだ。
わたしは、まだ声が出ず男を見ていた。
「残念だ………」
先に沈黙を破ったのは男だ。
「貴様の願いを聞き入れたいところだが………ずい………」
えっ……?
「こんなに不味い血は初めてだ………」
…………?
ま、まず…い?
…………はあ!?
「今日は、退散する。味覚が狂うからな………」
また鼻で笑う男。
そして、続けて言った。
「そのかわり……またお主の前に現れよう………」