あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
「ほんと~に~??
サボる勇気のない楽々がー??」
うっ……痛いところを………
わたしは、どうやって誤魔化そうかと考えていると、先に綾香が言った。
「まぁ…戻ってきたなら、どっちでもいいけどー」
そう言って笑った綾香に少し胸が傷んだ。
また……嘘、ついちゃった。
ほんとのこと…言えなくて、ごめんね……
謝るくらいなら…嘘、つかなければいいんだけどね……
バカだな~わたし……
「アルト様~♪」
後ろから嫌な声が聞こえてきた。
見たくはないけど……やっぱり見てしまう。
気になるから……彼が関わっていると……
お姫様がまた彼の腕に絡み付いていた。
テントの後ろにある木に寄りかかっている彼に……