あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
さっきまで……開かなかったのに……
でも……今のうちに……
逃げられる!!
そう思って、わたしはなにも考えずに個室から飛び出した。
すると……個室から飛び出した瞬間に誰かに腕を捕まれた。
えっ!?!?
誰……!?!?
個室にいたときも、飛び出したときも人の気配なんかしなかった。
わたしは、恐る恐る振り向いた。
「う、うそ…」
驚いて言葉が出ない。
どうして………どうして……
「………ここで何してる…?」
わたしの腕を捕んだのは………わたしの想い人だった。
「何で……ここに……?」