あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
学校では、夏樹くん派とアルトくん派と言って女子が騒いでいる。
彼らは、学校の人気を二分している。
ファンクラブもあるとか…ないとか……
そんなことはいいから、今は試合!!
と、思うけど……わたしと綾香はほとんど動かない。
たまに、ボールが飛んで来るけど……
ほとんどは彼と、相瀬くんの一球打ちだ。
「キャー!!アルトくん、がんばれー!!」
「夏樹くーん!!」
周りのギャラリーもすごい。
どんどん増えてくる。
クラスメイトだけのはずなのに…それよりもいるような気がするのは、気のせい?
「アルトくん、かっこいい!
運動しているところ、初めて見たー!」
「わたしも!
体育出たのこれが初めてじゃない?いつも休んでたよね!!
てっきり、運動出来ないかと思ったけど……やっぱり違ったね~♪
かっこいいー!!」
ふと、そんな会話が聞こえてきた。