あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
あれ……?
そういえば……!!!!
思い出した時には既に遅かった。
「楽々!?」
綾香と話している途中、ドンッという音が聞こえたと思ったら、わたしは倒れていた。
何……?
この前の駅のときと、同じ…感じ………?
そう思いながら、起き上がろうとしたけど……足が………
動かない。
何で……?
と、思って見ようとするけど、うつ伏せに倒れたわたしには、確認が出来ない。
「楽々……大丈夫……?」
綾香が手を差し出してくれたから、その手を取って体を起こした。
何とか座ることができたわたしは、足を見て驚いた。
膝の擦り傷は、わかるけど…………
右足のスネの部分に切り傷があった。