あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
「休んでもいいですか?」
「全然構わないわよ♪」
先生は、にっこり笑って言うとベッドへ向かって布団を準備していた。
「あと、一時間だけだし……少し休んだら帰るね」
「わかった。
じゃあ、後で荷物持ってくるね!」
綾香は先生にお礼を言うと、保健室を出ていった。
「野崎さん、準備できたわ」
はぁ……
と、一息ついて、ベッドに横になった。
「ありがとうございます」
「いいえ~、ゆっくり休んでね?
わたし、今から少し出るから、何かあったら、隣にいる用務員の先生に声をかけてね?」
わたしが頷くとそれを確認した先生は、また、にっこりしてカーテンを閉めた。
しばらくすると、先生が保健室から出ていった音がした。
まだ…ジンジンと痛む足。
寝たら…治るかな……?
少しだけ……寝よう……
わたしは、ゆっくりと、瞳を閉じた。