あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
「で?どうしたの?」
「どうしたの?じゃないわよ!!もお!!」
さっきから、"もお!!"しか言ってない。
牛になっちゃうよ………お母さん。
しかも用件は言わないし………
「返事しなかったことは謝るから……早く用件を言ってよ……」
「絶対悪いと思ってないんだから~もお!!」
だから…牛に………
「まぁ、良いわ。
今日、怪我したんでしょ?大丈夫?」
と、いきなり用件を言い出す母。
マイペース……
さっきまで怒ってたくせに……
「もう、大丈夫だよ。
心配しないで……」
彼がいなかったら…大丈夫じゃなかったかもしれないけど……
「そう……一応、これ置いておくね」
と、消毒液をわたしの机の上に置いた。