あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー





――――――――――





「おはよう♪楽々!」




教室に着くと綾香はいつもと同じく、わたしに抱きついてきた。




「綾香、おはよう」



「もう、大丈夫なの?」




わたしの顔を覗きこみ、心配そうな顔をする綾香。




「大丈夫だよ?ほら……」



「ほんとだ」




治りかけの傷を見せると、綾香は、安堵した顔になった。




「だから…もう大丈夫だよ。ありがとう」




そのあと、「心配お掛けしました」と、伝えると、「ほんとだよ~もう!」と、綾香も牛になっていた。



ついでにバシッと背中を叩かれて痛かったけど。




綾香が笑っているなら…それでいい。







< 94 / 170 >

この作品をシェア

pagetop