あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー




「はぁ………」





疲れた。




わたしは、制服のままベッドに倒れた。



そのまま今日の学校でのことを思い出す。




綾香が言っていた通り、お姫様は、休み時間の度にわたし達のクラスにやって来ては、彼にアプローチをしていた。




たまに彼がフラッとどこかに行くと、「アルト様は?どこに行ったのかしら?ねぇ、あなた達知りません?」と、クラスの人に聞き回る始末。

結局、みんな知らないから「全く、役に立たない人達ね!」と、言って一人で去って行った。




クラスメイトは、迷惑そうだった。





彼はそれを感じてなのか、どこかに行くのだろう。


だけど……いない間にお姫様がまたやらかしているとは思ってもいないだろうね。










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