窒息寸前、1秒
「…ごめん。」
触れたのは一瞬だけだった。
でも、時間が止まったみたいに、長く感じた。
「なんで謝るの? 」
何故だか、唇を離して直ぐに隆弘に、私は笑いながら尋ねる。
「だって、いきなりしちゃったから。」
顔を真っ赤にしている隆弘をみて、私もさらに鼓動が速くなる。
付き合った日に始めてしてから、今日で2回目のキス。
お互いにまだまだ慣れてない。
「私は、いいの。」
「え?」
「私はね、隆弘になら、何されてもいいよ。隆弘がしてくれることは、全部嬉しいの。」
本当に、そう思う。
だから、何があっても一緒にいたいと思うの。
「じゃあ、バイト頑張ってね。」
「…反則だろ。」
小さく呟いた隆弘の言葉に軽く笑って、私は家に入った。