顔が分からない貴方へ


そろそろ探検、やめようかな?

もし、先生に見つかったら怒られそうだし。


そう思って階段を下りようとしたら。


「あ?」

「え?」

誰かが上がってきた。


先生かな?って思って名札を探す。

髪は明るい茶色。

茶色ってことは、もしかして、

「広樹先生?」

かな?


正直、まだ広樹先生の特徴を掴んでない。

服装も下はスーツみたいなズボンだし。

白いワイシャツだし。



当たり、かな。

「広樹先生、仮眠しにきたんですか?」


私は勝手に広樹先生だと決めつけて
駆け寄った。

でも広樹先生は何も言わない。


「先生?」

「お前、何いってんだ?」


あ、れ?

なんか声が。

「あなた、だれですか?」

違う?

「あ?あんたこそ誰だよ」


広樹先生よりも低い?



「すみません人違いでした。」


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