腹黒王子は誘惑中
「さ、話戻るけど。付き合ってほしいっていうのは恋人として」


「え、あ、そっちですか。そういうのはお断りします。昨日言ったはずです」


そう、あたしには晴樹くんがいる。


里中君より何倍もカッコイイ晴樹くんが。


晴樹くんとしか付き合わないって決めてるんだもん。


「どうして?」


里中君が興味深そうにあたしを見つめる。


どうして、ってきかれても……。


それにあたし、


「里中君とか興味ないですから」




あたしがそう告げると、里中君は一瞬だけ笑みを崩した。


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