腹黒王子は誘惑中
更に興味深い。


俺に媚びを売らず、愛想笑いもせず、感情に素直な波野美華。


ああいう女って、サイコー。


従わせたくなる。


「なぁ、海斗。おもしろいこと思いついた」


「何?」


「俺、アイツのことオトしてみせる」


俺がそう断言すると、海斗は意外そうな顔をした。


「ふ~ん?オトした後どうするのさ?」


「そんなの、思いっきりフッてやるに決まってる」


これはただの遊びだ。


ちょっとしたヒマつぶし。


「彼女、かっわいそ~」


海斗の言葉に同情なんてものは含まれていない。



だってこれは、ただのゲームだから。


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