腹黒王子は誘惑中
目的地は理事長室。
コンコンコンッ、と三回ノックをして入室した。
「おぉ、冬馬か。どうした?」
俺に親しげに話しかけてくるこの男は里中冬夜(さとなか とうや)理事長だ。
25歳で理事長としては少し若く、常に笑顔を張り付けているため何を考えているのか正直分からない。
「実は頼みたいことがあるんです。理事長……いや、兄さん?」
「なんだい? 私に頼みとは珍しいね」
「まぁな。これは兄さんの許可が必要なんだよ」
兄さんは基本、面白いことには協力してくれる。
コンコンコンッ、と三回ノックをして入室した。
「おぉ、冬馬か。どうした?」
俺に親しげに話しかけてくるこの男は里中冬夜(さとなか とうや)理事長だ。
25歳で理事長としては少し若く、常に笑顔を張り付けているため何を考えているのか正直分からない。
「実は頼みたいことがあるんです。理事長……いや、兄さん?」
「なんだい? 私に頼みとは珍しいね」
「まぁな。これは兄さんの許可が必要なんだよ」
兄さんは基本、面白いことには協力してくれる。