腹黒王子は誘惑中

更に、隣からは突き刺さるような視線が……!!



もしかして、断れない雰囲気……？



さっき、強制はしないって言ったじゃん!!


「迷っている理由はなんだ？」


理事長はまっすぐにあたしを見た。


里中君や澤村君も気になっていたようで、あたしに視線が集中する。


この場では言えない。


晴樹くんの限定グッズを集めるために、学校が終わったらすぐに帰りたい、なんて。


だから、あたしは二つ目の理由を話すことにした。