イジワルな彼の甘い罠
「本当に分かってるんだとしたらハッキリしなさい。付き合うのか、断ち切って他探すのか!」
「けど今更……」
「じゃあ今航に女が出来たらどうするの?捨てられても文句のひとつも言えやしないのよ?」
うっ……。
男と女の間にいるハルミは男女間のこともよく分かっており、その言葉はいつも的確だ。反論する言葉も出てきやしない。
………わかってる、よ。
ただの暇潰し、気まぐれ。そんな私と航の間には約束ひとつもないから、いつどちらから終わるかなんてわからない
このまま続けたところで、何があるわけでもない。
けど、終わりになんて出来ない理由は。