イジワルな彼の甘い罠
「っ〜……それは、反則だろ……」
「うるさいスケベ!!」
女には分からないだろう激痛にうずくまる俺を気にとめることもなく、早希はズカズカと寝室を去って行った。
体の関係を持ってから7年目にして、完全にセックス拒否だ。
前々から、週に1・2回はしていた行為を、『生理だから』と拒まれたのは、2週間ほど前のこと。
そういう時はいつも、それとなくイチャつく程度。けど今回は『重くてつらいから』と言うから、そういった行為もなく終わりまで待った。
待った……のに。
なんでこんな拒まれ方しなきゃならないんだよ!!!
今まで、なんだかんだ言ってしてたじゃねーか。
嫌だの嫌いだの言いながら、キスをすれば応じてくれていたし、抱きしめれば大人しくなっていた。
そういうところもまたかわいいとか、思っていたわけだけれど。
最近の早希はどこか変で、誘えど押し倒せど拒否。拒否。拒否。
さすがの俺も、我慢の限界だ。