イジワルな彼の甘い罠



優しくなんてないし冷たいし、会ってもやることしか考えてないし、ヘビースモーカーだしだらしない。

おまけにいつも、カメラばかりの男。



……そんなあいつを、好きなんてありえない。



考え込むと無言になり、そのままカクテルをぐびぐびと喉に流し込んだ私に、ハルミは「ふーん」とこちらを見る。



「それなら尚更やめなさいよ。……本気じゃない恋愛は、互いを駄目にするだけよ」



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