イジワルな彼の甘い罠
「唯川さん」
呼ばれた名前に顔を上げると、そこにはスーツをきっちり着こなした、目鼻立ちのはっきりした顔立ちの若い男の子……後輩・八代くんがいた。
今年の春に入社したばかりの彼は、ハツラツとした若さで溢れている。
「どうしたの?」
「ここの入力のやり方がどうも分からなくて……教えてもらってもいいですか?」
「あーはいはい、これは少し厄介なやつで……」
彼から書類を受け取ると、自分のパソコンのページを開きカチカチと入力方法を教えていく。
「……で、これで完了」
「おぉ!さすが唯川さん!ありがとうございます!」
「どういたしまして」