イジワルな彼の甘い罠


あ!そういえばさっきも携帯鳴ってた!

そうハッとしてベッドの下に放置されたバッグからスマートフォンを取り出すと、そこには『着信・美緒』の文字。

美緒……なんだろ。



「もしもし?」

『あ、もしもし早希?やっと電話出た……明日なんだけどさ、集合時間って12時に現地でいいんだよね?』

「明日…??」



それは中学の頃の同級生・美緒からの電話で、いまいち用件を分かっていない私に電話の向こうの美緒は呆れたように溜息をつく。



『ちょっと、忘れたの?明日菜摘の結婚式じゃん!』

「……あ」



そういえばそうだった。

同じく同級生の菜摘の結婚式が明日だったことをようやく思い出す。


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