イジワルな彼の甘い罠
迎えた翌日の、日曜日の午後。
風が冷たい晴れ空の下、私は青いパーティドレスに身を包み結婚式場の中を歩いていた。
久しぶりに着たけど、変じゃないかな……。
少し胸元のあいた、濃いめの青のワンピース。
それに白いパールのネックレスと黒のヒール、ファーのショールを合わせ、やってきた式場には既に沢山の人の姿がある。
「あっ、早希ー!」
「美緒」
そう手をふる美緒を見つけ小走りで駆け寄ると、その場に集まっているのは懐かしい中学の同級生たち。
「早希、久しぶりー。変わらないねぇ」
「あんた老けないよねー、羨ましい」
「そんなことないよー……もう体ボロボロ。この前も少し徹夜しただけでフラフラで」