イジワルな彼の甘い罠
体の向きを仰向けに変えて、その体と抱きしめ合う。
「もう……だめ、」
「……早希……」
キスをしながら達する感情に、薄く目を開け見れば映るその表情。
「っ…、」
ピク、と細められる目は、いつもの気怠げな顔が、全身で感じている証。
最低で、ダメな男。
そんな男にいちいち喜ばされて、求められたがって、その瞬間の表情に愛しさを感じずにはいられない。
そんな自分が、やっぱり一番堕ちていると思う。