いとしいこどもたちに祝福を【前編】
「――おい!こっちにいたぞ!!」
「!!」
突然背後から聞こえてきた声に振り返ると、役人が数名、後を追ってきていた。
「逃がすな!!」
「陸、見付かった…!」
「くそっ…振り切れるか…?」
あともう少しなのに。
少し先の小路を過ぎれば、人通りの多い往来に出られる。
其処まで行けば人混みに紛れて、追手の目を眩ませるかもしれない。
だが――次の瞬間、正面からも役人が数人現れ、行く手を阻まれた。
「止まれ!そこまでだ!!」
「くっ!」
役人たちは其々、手に電撃銃を携えている。
電撃銃は威嚇・捕獲用の武器ではあるものの、丸腰の人間二人に対しては過剰な装備だ。
もしかして、陸の能力を警戒した上での武装だろうか。
「陸…!」
「まずいな、囲まれた」
陸が焦ったように呟く。
「!!」
突然背後から聞こえてきた声に振り返ると、役人が数名、後を追ってきていた。
「逃がすな!!」
「陸、見付かった…!」
「くそっ…振り切れるか…?」
あともう少しなのに。
少し先の小路を過ぎれば、人通りの多い往来に出られる。
其処まで行けば人混みに紛れて、追手の目を眩ませるかもしれない。
だが――次の瞬間、正面からも役人が数人現れ、行く手を阻まれた。
「止まれ!そこまでだ!!」
「くっ!」
役人たちは其々、手に電撃銃を携えている。
電撃銃は威嚇・捕獲用の武器ではあるものの、丸腰の人間二人に対しては過剰な装備だ。
もしかして、陸の能力を警戒した上での武装だろうか。
「陸…!」
「まずいな、囲まれた」
陸が焦ったように呟く。