いとしいこどもたちに祝福を【前編】
かくんと項垂れると、からかうように仄の肘に小突かれた。

「何?んなこと気にしなくていいよ。息子みたいな年のあんたの裸なんて、あたしも気にしちゃいないからね」

「は、はあ」

次いで、けらけらと笑う仄に少し痛いくらいに背中を叩かれる。

「ごっ、ごめんね陸…!うちの母さん男勝りで、そういうとこ遠慮がないっていうか…」

「い、いや大丈夫」

世話になっている身だ、何も文句は言えまい。

だがこれで、仄にはもう色々な意味で頭が上がらない。

「でもあんた少し痩せすぎだから、もうちょっと肉付けたほうがいいよ?特に肋(あばら)から腰回りにかけてなんか細過ぎだし」

「あ、はい…」

「ちょっと、母さん!」

「何で晴が赤くなってんの?」


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