いとしいこどもたちに祝福を【前編】
「みんな、行け!」
次の瞬間、双子の足元で爆音が響き土埃が舞い上がった。
「!!」
「夕夏ちゃん、賢夜くん、弟を頼む!」
夕夏と賢夜は京の言葉に頷いて、陸と共に駆け出した。
「くそっ…陸!!」
「逃がすか…!!」
視界を遮られた葵と茜が、急いで魔法を行使しようと身構える。
が、二人の能力は発揮されず、掌に満ちていた光もどんどん萎んでゆく。
「なっ…!?」
「君たちの相手は僕だ」
京は落ち着き払った声で告げた。
「無駄だよ。この結界の中では、能力は使えない」
いつの間にか土埃と入れ替わりに、黒い霧のような闇が辺りに立ち込めている。
「あんまり、こういう一方的なやり方は好きじゃないけど」
京が見せた冷淡な笑顔に、茜と葵は怯えたようにたじろいた。
「ひっ…」
「これ以上、この国で好き勝手はさせないよ」
次の瞬間、双子の足元で爆音が響き土埃が舞い上がった。
「!!」
「夕夏ちゃん、賢夜くん、弟を頼む!」
夕夏と賢夜は京の言葉に頷いて、陸と共に駆け出した。
「くそっ…陸!!」
「逃がすか…!!」
視界を遮られた葵と茜が、急いで魔法を行使しようと身構える。
が、二人の能力は発揮されず、掌に満ちていた光もどんどん萎んでゆく。
「なっ…!?」
「君たちの相手は僕だ」
京は落ち着き払った声で告げた。
「無駄だよ。この結界の中では、能力は使えない」
いつの間にか土埃と入れ替わりに、黒い霧のような闇が辺りに立ち込めている。
「あんまり、こういう一方的なやり方は好きじゃないけど」
京が見せた冷淡な笑顔に、茜と葵は怯えたようにたじろいた。
「ひっ…」
「これ以上、この国で好き勝手はさせないよ」