君の幻


『うん…ごめんな』

「謝るなら今日くらい肩貸しなさい、顔上げさせようとしたら殴るから」

『こえーよアリス!
…けど殴られても俺、お前の顔見たい』

「ちょっと、空気読みなさいよ」

『…ごめん、アリス』


もう一回、寂しい思いさせちまう


冬吾の口がそう動くのを
ただ黙って見ていた


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