君の幻



 そっと、目の前のかたまりに手を伸ばす


「ふ・・・」


 あぁ、つめたい

 
 冬吾、あんたはいつだってあんなに温かかった

 それなのにこんなにつめたいなんて嘘、
 
 やっぱり、あんたはここに眠ってるわけじゃないんでしょ?



「・・・連れてって、わたしも」



 鞄からあっさりナイフは見つかった



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