紅の蝶【完】





「え、お、おい、華音?」




翔輝が心配そうに私の涙を拭う。





『……幸せ…ですね。』





「は?」





『初めて人に“ありがとう”って言われました。温かいんですね。“ありがとう”って…。』





私がそうゆうと翔輝は微笑んで私の頭を撫でた。




「どうゆうことだ…翔輝が笑っている。」




「まぁ、本当。珍しいですねぇ。」




組長さんと紀子さんの驚く声がした。




「うるせぇよっ!!」




翔輝はそれに照れたように私を抱き締める。




「まぁまぁ。仲がいいことっ♪」




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