紅の蝶【完】






外が暗くなった午後7時。





琉聖さんが運転する車で私達は街へ向かう。





「……華音。大丈夫か?」





『ん?』





「手、震えてる。」




あ、気づいてたんだ。




微かに震える私の手。



翔輝の大きな手が私の手を包む。





「きつくなったら言えよ。」





『うん。』






< 203 / 403 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop