紅の蝶【完】
「…………うちに来い。」
…………
「『……はぁ?』」
私と七瀬さんが一緒のタイミングで言った。
「しょ、翔輝…頭大丈夫か!?」
「……行くところがないなら仕方がない…。」
『……はぁ?』
この人は馬鹿なのか…。
借金払わせに来た人が借金抱えた人を引き取るなんて聞いたことがない。
「……明日。また来る。」
東屋さんはそう言って部屋を出ていった。
それに続き七瀬も後を追いかける。
なんなんだ、あの人は。