甘い時間は生徒会室で。


ふっと、顔を上げて声のする方を見ると、


蓮がいた。


「今日は……………アイツ……すみれ先輩が居なくなって1年だからな…………………。」


視線を蓮から落として、もう一度、


すみれ先輩の眠る墓石を見た。


「璃斗、ちゃんと、すみれ先輩のこと忘れられてんのか?」


まるで俺の心の奥を見ているかのように聞いてくる。


やめてくれよ。


せっかく…………………


「わかんねーよ、んなもん。」


答えられるわけがない。


あんなに想ってたんだぞ?


「じゃあ、結愛ちゃんはどうすんだよ。」


< 242 / 372 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop