甘い時間は生徒会室で。
「あ、結愛。外見ろ!」
「えっ?」
会長の方を向かされたり、窓の方を向かされたり。
忙しい。
ゆっくりと、体制を戻して、窓の外を見た時だった。
ドォ─────────ン!
一発の大きな花火が打ち上がった。
その大きな花火は、学園の坂を下った先にある、大きな海の水面にも反射して、
広い空と、広い海に、大きく綺麗な花を咲かせていた。
「綺麗っ………………………。」
今まで見た花火の中で、一番大きいし、一番綺麗。
「綺麗だろ?ここが、空と海、両方の花火を見れる、特別な場所なんだ。」
会長がそう言うと、また2発目の花火が打ち上がった。
空と海に綺麗な色とりどりの花を咲かせては、消えていく。