Lover dance ~運命の恋~
『中沢さん、技能教習に空きがでましたよ!』
事務員の女の人が喫煙スペースの隣にある扉が開いて、拓に声をかけた。
『本間に?先生は?結城先生いけるん?』
『はい。結城さんで大丈夫ですよ!』
即座に聞き返す拓に、事務員さんはまた笑顔で答えた。
『やった!じゃぁ行く!海奏、俺行ってくる♪』
よっぽど結城先生が好きなんだろう。
拓は私の返事を聞く前にバイクの待合室に向かって走り出した。
後ろ向きに手を振る拓に私も手を振って見送った。