Lover dance ~運命の恋~
たっちゃんのガラにもないセリフに、私は一瞬立ち止まってしまった。
いつも冗談ばかり言ってるくせに、私の小さな変化に気付いてくれた。
拓といい、たっちゃんといい、私は友達に恵まれてるなと思った。
『ん?なんや?』
たっちゃんが振り返って、固まっている私を見て首を傾げる。
『何もない!たっちゃん割と優しいんやな(笑)』
照れくさくて憎まれ口をたたく私。
『アホ!俺はいつでも優しいっちゅーねん!お前失礼やわ!』
たっちゃんは笑いながら私の頭をクシャクシャ撫でて、「可愛くない奴!」と連呼している。
しょうもない言い合いの途中、私は小さな声で言った。
『たっちゃん、ありがとうな。』
『素直でよろしい!いつでも話聞いたるしな!』
私の小さな声を聞き逃さないたっちゃんは、ニッと笑ってまた私の髪をクシャクシャ撫でた。