Lover dance ~運命の恋~

たっちゃんのガラにもないセリフに、私は一瞬立ち止まってしまった。

いつも冗談ばかり言ってるくせに、私の小さな変化に気付いてくれた。

拓といい、たっちゃんといい、私は友達に恵まれてるなと思った。



『ん?なんや?』

たっちゃんが振り返って、固まっている私を見て首を傾げる。



『何もない!たっちゃん割と優しいんやな(笑)』
照れくさくて憎まれ口をたたく私。

『アホ!俺はいつでも優しいっちゅーねん!お前失礼やわ!』

たっちゃんは笑いながら私の頭をクシャクシャ撫でて、「可愛くない奴!」と連呼している。






しょうもない言い合いの途中、私は小さな声で言った。

『たっちゃん、ありがとうな。』

『素直でよろしい!いつでも話聞いたるしな!』

私の小さな声を聞き逃さないたっちゃんは、ニッと笑ってまた私の髪をクシャクシャ撫でた。







< 154 / 274 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop