だんご虫ヒーロー。



ちょっと背伸びをして机の上から顔を出すと、雪菜ちゃんがこっちに向かって歩いてくる姿が見えた。



雪菜ちゃんがこっちに来る……!



これは話すチャンスかも。



お昼のピークも終わって今はお客少ないし、レジを少し抜けても綾女とかがカバーしてくれるはず。



綾女はバイト先でもレジとかやってるし。



考えついたらすぐに行動しないと、雪菜ちゃんがどこかに行ってしまう。



レジから離れて、雪菜ちゃんのところへと駆け寄った。



「……ゆ、雪菜ちゃん!話しが………」


「ごめん、今忙しいから……」



すぐにそう言われて、すれ違うようにして走り去っていった。



そう、だよね……



私となんか話したくないよね、昨日の今日じゃ。


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